世界にひとつのキラキラ

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消えた初恋4話を見た

結論から言うと、あっくんの言葉がほんとに好きだ、という話です。

「最終回見終わったら買うかな~~~」とか思ってたのに、先週3話を見てなんか勢いで全巻買ってしまった消えた初恋。

ドラマ版の4話のあっくんの台詞は、漫画を読んでいたときは「お~~~あっくん良いこというじゃん、そうだよね、うんうん」くらいの感じで、じんわり胸があったかくなる、くらいだった。

だけど、内容も台詞ももう知ってるのに、ドラマであっくんが言ってるのを聞いたら訳もわからず涙がじわじわ出てきてこぼれていた。
漫画でもいいなと思った記憶はあったけど、泣いたかは危うい。一気読みしてて情報を処理しないままだったからかもしれない。

「じゃあその普通が間違ってるだろ」

この言葉が響いたのは、
たぶん「世間一般から見ても、自分から見ても、井田のことを好きな自分はヤバいんだろうな」と思っている青木が、
「普通に考えてヤバいだろ」という言葉で
予防線を張っているのに対して、
あっくんがものすごくあっさりとそれを切り捨ててくれる、その様がとてつもなく美しいなと思ったからだとおもう。そう思っている心も、それを伝えてくれる素直さも。
あっくんが実際にどういう状態を普通と考えているかまでは分からないけれど、どちらにしてもやさしくて美しくて、つよい言葉だ。


あっくんはその前の「ありえねぇ……」の場面でも、とても青木のことを大事に思っているのが見える。
彼はただ「青木」という友達に辛い思いを自分がさせたことにガッカリしていて、ほんとにただそれだけなのだ。いろんなこと取っ払って、彼にはそれだけで、その「それだけ」が、本当にやさしい。ほんとは全部それだけでいいのにね。

話は少し変わるけれど、私は違国日記を読んでいる。最新巻のネタバレをいきなりぶちこむのでまだ読んでない人は気をつけてください。

主人公の朝のともだちのえみりは、6か7巻くらいで明かされたのだが彼女がいることをずっと秘密にしていた。
恐らく女の子が好きなのだろうな、と3か4巻の書き下ろし?を見て思ってはいたのだが、やっぱりそうなんだな~と思っていた。
最新の8巻で、えみりはようやく朝に「彼女がいる」ことを打ち明ける。
はえみりに彼氏ほしい~~~とか、「男性が相手であることがふつう、というか当たり前」の話題の仕方をしていたりしていたので、えみりは朝にそのことを打ち明けられずにいた。

この話の時の「あたしはただ、あたしでいたい」というえみりの言葉にハッとした。
普通とか、普通じゃないとかそういうことじゃなくて、好きな人を好きでいたい、
その人を好きな自分が自分でいられる、それはすごく「ふつう」のことだし、そうありたいだけ。

消え恋の話に戻ると、ドラマ3話の「好きって気持ちにヤバいなんてないよ」という橋下さんの言葉もすごく好きなんだけど、消えた初恋のキャラクターたちはみんな、いとも簡単に、今現実世界で戦おうとしている問題を「ふつう」として受け入れている。
まっすぐに、人が人を好きになるということを受け入れているのが、本当に美しくて、好きだなぁと思った。みんなただ、自分でいる。

ドラマでは少し省略されてるけど、原作にある橋下さんがあっくんを好きになったきっかけの受験のエピソードもとってもあっくんらしくて良い。ぜひ読んでいただいて……。

「じゃあその普通が間違ってるだろ」の声を聞いた瞬間にテレビの前でぼろぼろと涙がこぼれて、久しぶりに声をあげて泣きたくなった。
「ふつう」は人によって違うから、どうしようもできない「ふつう」もあるし、強要できるものでもないけど、
それでも、あっくんが大切な友達に告げたこの言葉は、青木のための、大切できらきらとした柔らかい感情から生まれたもので、とてつもなくとうといものだとおもった。一生ものの盾になってくれるような、お守りみたいな言葉だった。